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分娩誘発とは

「分娩誘発」というワードを聞いたことはあるでしょうか?何らかの理由で妊娠が続けられないと判断された場合、この処置が取られることがあります。正しく理解していざという時に備えましょう。

分娩誘発とは?

母体側か胎児側に妊娠を継続できない問題が発生した場合、自然な陣痛がきていなくてもお産に導くことを「分娩誘発」と言います。一般的には子宮収縮薬などの薬を用いて行われますが、専用の器具や人口破膜などで行われる場合もあるようです。

 分娩誘発を行うケース

予定日を過ぎている

通常、出産予定日をすぎてしまうと徐々に胎盤の予備機能が低下していきます。そのまま何も対処しないでいると胎児がストレスに耐えられなくなる、状態が悪くなるなどの問題が発生してしまうのです。出産予定日を2週間以上超えてしまうとさらに危険な状態となりますので、妊娠41周目当たりから分娩誘発が選択されるようになります。

 巨大児の可能性がある

胎児の大きさはエコーによって測れますが、体重が4,000g以上になると巨大児である疑いが発生します。その場合、難産や胎児が鎖骨骨折など外傷を受けてしまう危険性が増大しますので分娩誘発が検討されるのです。

陣痛が始まる前に破水した

「前期破水」と呼ばれますが、通常、前期破水した後24時間以内には陣痛が起こることが多いと言われています。しかし、陣痛が起こらず、破水から分娩まで時間がかかってしまうと、子宮内に雑菌が入ってしまい感染する危険性があるのです。

微弱な陣痛が続いている

弱い陣痛が長い時間続くと、母体側も胎児側も疲労がたまり、いざというときに上手にいきめなかったり、無事に出産できたとしても子宮収縮が悪く出血量が増えたりしてしまいます。さらに胎児に長時間ストレスがかかることにもなりますので状態が悪くなってしまうのです。

母体に疾患がある

母体に心疾患や妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの病気があり、良い状態で胎児を育てられない場合、分娩誘発が検討されます。また、母体側だけではなく、胎児側にも胎盤機能不全や発育の状態が悪いなどの問題があった場合も同様です。

分娩誘発の流れ

入院

初産の場合、分娩誘発を行う際は前日に入院となりますが、2度目以降の出産の場合は当日入院でも大丈夫なようです。
入院してから分娩誘発が始まる前に以下のような処置が取られることもあります。

子宮口が開いていない場合

「子宮頸管熟化不全」と呼ばれますが、子宮口が十分に開いていないと子宮収縮薬を投与しても有効な陣痛が起きない可能性があります。そのため、分娩誘発を始める前に水風船や吸水性の拡張材などを用いて子宮口を開くのです。

分娩誘発の開始

オキシトシンの投与

いよいよ分娩誘発を始める当日。まずは朝、診察後に問題がなければ「オキシトシン」という陣痛促進剤を投与するところから始まります。オキシトシンは、陣痛が始まると脳下垂体から出るホルモンです。少量から徐々に注入していき、昼ごろまで時間をかけて投与量を増やしていきます。

投与が開始されると、子宮収縮が規則的な周期で起こります。ただ、これは妊娠週数や個人差が大きく、投与を開始してから8〜10時間たつと感受性が低下してしまうため有効な陣痛がつかない場合は翌日以降に再施行となることが多いようです。

人工破膜になる場合も

上記のような手順を踏んでも陣痛が誘発されない時に行われます。内子宮口から胎児が包まれている卵膜を破り、人工的に破水させるのです。

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